古典ヨーガの根本経典『ヨーガ・スートラ』を軸にしたLessonカリキュラム

私が開発した「島倉 学メソッド」は、古典ヨーガの根本経典『ヨーガ・スートラ』を軸に、歌唱・演技のテクニック(外発的技術・行動力)とスキル(内発的技術・判断力)を本質で習得できるように作成したLessonカリキュラムです。
特に、私の歌唱・演技レッスンは、ヨーガ哲学の中でも「サーンキヤ学派」と「ヴェーダンタ学派」を支柱に、独学で冥想(悟りの境地)を体感して智慧を得た指導法です。その上で、様々な歌唱教則本(コールユーブンゲン、コンコーネ)や演技理論(スタニスラフスキー・システム、メソッド演技)を用いてレッスンや講義(島倉 学 監修)を行なっています。
*以下ヨーガを「ヨガ」という

この『ヨガ・スートラ』の実践は、私がこれまで長年に渡り歌唱・演技の本質を追求してきた過程で、自分の演奏・芝居や指導に取り入れてきたバイブルです。

●完全呼吸法(腹式:胸式:肩式=1:1:1)の確立
体内の中心軸で、腹→胸→肩の順に呼吸(気=プラーナ)が流れるようにイメージすることによって、歌や演技に必要な「丹田呼吸法(胸腹式呼吸)」が習得できる。つまり、歌手や俳優は正しい呼吸法を身に付けることで、想像力によって具現化された言葉(歌詞・台詞)とは、「息」で表現することだと理解(実感)できる。

●発声とチャクラの確立
発声する時に意識する身体の部分と7つのチャクラが一致することによって、歌や演技に必要な「身体の軸(中心軸)」を使う能力が習得できる。更に、身体の重心を感じる第0チャクラと潜在意識を高める第8チャクラによって、「説得力のある表現法」が習得できる。つまり、歌手や俳優は全てのチャクラを通過することで、気の解放=心の開放が声を飛ばすことだと理解(実感)できる。

●自我意識(自意識)の確立
集中力を養なうことによって、「本能」と「理性」の両方を客観的にコントロールする能力が習得できる。つまり、歌手や俳優は自分の弱さとしっかり向き合い、全てを受け入れ認めることで精神力が強くなり、役に飲まれることなく自分として役を生きることができる。

●集合無意識(超意識)の確立
業(ごう)と欲への邪魔な執着心を捨て、宇宙と一体化する(高次元の存在=神と繋がる)ことによって、肉体と精神を融合する能力が習得できる。更に、多くのインスピレーション(ひらめきの神)を得て、潜在意識の先にある自己超越する能力が習得できる。つまり、俳優は役柄(観察対象)と自我(観察者)の一体化=自分(観照者)になるという感覚を身体で理解(実感体得)できる。


自我意識(自意識)を確立するための実践

古典ヨガの根本経典『ヨガ・スートラ』の定義は、「心の作用を止滅すること=執着してしまう心を捨てること」です。その完成体系が「ラジャ・ヨガ」です。現実世界において、宇宙と一体化する(高次元の存在=神と繋がる)ことで肉体と精神が融合し、最終的には解脱する(肉体から離れる)ための実践方法が八支則に分けられています。これをアセンション(魂の次元上昇)と言います。
現在主流になっているヨガのポーズ(アサナ)とチャクラを取り入れた「ハタ・ヨガ」の概念は、肉体と精神を同一とし、「心の作用を活性化すること=全てを受け入れ認めること」です。どちらにも共通するのは、『ヨガ・スートラ』八支則の最終実践「サマーディ(三昧)」によって、本当の自分(真我=アートマン)を知り自己超越することです。つまり、ラジャ・ヨガとハタ・ヨガは「表裏一体」であることから、私のLessonカリキュラムでは両方の要素を組み込んであります。

ちなみに、先に述べた「心の作用を止滅すること=執着してしまう心を捨てること」の意味を「自我意識(自意識)を捨てること」と誤解しているヨガ修行者も多いのですが、それは大間違いです。
『ヨガ・スートラ』八支則の最終実践「サマーディ(三昧)」は、宇宙と一体化する(高次元の存在=神と繋がる)ことで肉体と精神が完全に融合する状態になります。
これは、演技で言う俳優が役柄(観察対象)と自我(観察者)の一体化=自分(観照者)になるという感覚と全く同じです。しかし、俳優が自我意識(自意識)を捨てたら、役に飲まれ自分として役を生きることはできません。つまり、本当の自分(真我=アートマン)を知るという行為は、想像力によって創造した物語の世界に自分が「居る(そこに存在する)」と認識することなのです。

「島倉 学メソッド」によるMaster(上級)カリキュラムの潜在意識を駆使する表現法ー 精神編 ーでは、自我意識(自意識)を捨てるのではなく、煩悩に振り回されないために「業(ごう)と欲への執着心を捨てること」を重視しています。つまり、自我を忘れず自己超越する=自我意識(自意識)を確立するための実践なのです。



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