声量は体型に比例しない

「体型は太い方が声量が上がって良い声が出せるのですか?」
これは、レッスンにおいて最も多い質問ですのではっきり申し上げます。体型は太いと、響きが脂肪に吸収され反対に声量が落ちるのです。
なぜなら、声量とはたくさん息を吐くための筋力の支えと骨格の響かせ方で決まるからです。つまり、体型ではなく骨格が大きければ大きい程、有利だということです。

スピーカーを骨格、毛布を脂肪に例えてみましょう。スピーカーの周りを毛布で包むと音はこもります。どんなに高性能なスピーカーで大音量が出ようと響きが毛布に吸収されてしまうのです。

某プロ歌手が、ある音楽番組で「良い音がするスピーカーはだいたい重い」「自分の出したい声に合わせて体型は決めるべき」と仰っていましたが、これは大間違いです。

箱が重くて板が分厚いスピーカーほど、実際の生音とは程遠い。反対に、箱が軽くて板が極めて薄いスピーカーの方が、「箱鳴り」を活かした良い響きと臨場感で、より生音に近いのです。

歌手の場合、声量だけではなく持久力も必要です。身軽な方が体力の消耗も最小限に抑えることができるのです。これは、マラソン選手と同じです。

また、自分の出したい声に合わせて体型を作っていたら、確実に声帯に無理がかかって傷めてしまいます。スポーツ選手がなぜ直ぐに肉体を壊してしまうのか。それは、自分の出したい記録に合わせて肉体を酷使してその体型を作っているからです。

歌手において、声量は体型に比例しない。

「自分の骨格に合わせて、最も良く響く声で歌うための必要な肉体を作っていくこと」

これが、私の持論です。



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